岡本裕

自然界で自ら好き好んで走る動物は人間以外いないんです。それは、走るということが有害だからです。もちろん敵から逃げるとか、獲物を追う時は走りますが、あくまで短時間です。2時間も走っている動物はいない。 ある程度の負荷をかけるのはいいんです。骨粗しょう症の予防にもなります。息が切れない程度のジョギングはいいけど、人間ってエスカレートするでしょう。 タイムトライアルに夢中になって、4時間を切ったとか3時間を切ったとか熱中してやり過ぎますよね。若い人は精神力をつけるために多少はいいかもしれないけど、40歳過ぎてやるものじゃないです。体が下り坂に向かっている時に自ら痛めつけるというのは愚の骨頂です。 (走るよりは、自分のペースでの山登りなどを勧めていますね) そう。リラックスもできるだろうし、景色を見ながらハイキング程度がいいんじゃないですか。 走る人は寿命が短いというデータも実際あります。走ったら元気になるんじゃなくて、元気な人が走ってるだけ。元気を浪費してるだけ。 何でも極端なことはよくないです。例えば、がんの食事療法でも、極端で厳格な菜食主義よりも、もう少し自然な食事にしたほうが治癒率は高いです。要は、運動も食事も生き方も、極端なことをすると短命になります。